ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ ってヤングアニマルで連載中の戦争漫画がオススメ

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こんにちは。

夏ですね。
夏といえば南の島!

うーん行きたい!行って綺麗な海で泳ぎたい!

でもね、まだ100年も経ってない程度前に第二次世界大戦で激戦地になった場所でもありますね。

日本国内だと沖縄と硫黄島。

まあこれは誰でもご存知でしょう。
散々映画なんかにもなってますし。

あとはフィリピンですね。
サイパンとかレイテとか。

で、意外とみんな知らないのがペリリュー。

場所はここ。

はい日本からめちゃんこ遠いですね。
真横がフィリピンなパラオにある島です。

ここにはそこそこ使える飛行場があり、その後のフィリピンなどへの侵攻の際の足場として良いポジションにあるってことで戦場になったわけですね。

そんなペリリューの戦いの詳しい情報はwikipediaに任せて、ここではマンガ「ペリリュー ─楽園のゲルニカ─」について書いて行きます。

著:武田一義, 著:平塚柾緒(太平洋戦争研究会)
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目次

ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ とは?

先日7月27日に第5巻が発売されたばかりの戦争マンガで、上記でも書いた「ペリリューの戦い」が主な題材となっています。

マンガ自体は「日本漫画家協会賞」の優秀賞を受賞しているので、ちゃんと認められた作品ですね。

作者の武田一義さんの祖父が、実際にペリリューでの戦闘に参加されたそうです。

今回「ペリリュー ─楽園のゲルニカ─」の主人公「田丸」は絵を書くことが好きで、漫画家を志望している普通の人。

ひょっとしてどこかお祖父さんの面影が入っているのかもしれません。

そんな田丸は現代にいても違和感のない人だったんじゃないか?と伺える考え方や臆病っぷりを見せていて、非常に親近感が持てるキャラクターです。

  • 戦闘で「特攻する」と言い出す上官の発言にビビったり
  • いざ銃を撃とうとしたら整備不良で撃てなかったり
  • 撃たれた米兵が言った「ママ」と言う言葉に思わず共感してしまったり

そりゃあそう言う人もいたはずですよね。
なんだか戦争映画なんかで描かれる人物像は、やはり強くて格好いいタフガイ!が多いわけで。

最近はそうでない物語もたくさん出るようになってきましたが、プロパガンダ的役割を考えると日本でもアメリカでも、他の国の物語でも同じです。

だけどそこを想像で片付けるのではなく、きっちりペリリュー島まで赴き、現地民や実際に戦闘に参加した元兵士たちへの取材を通して比較的「リアル」な物語に落とし込まれたマンガと言えます。

ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ の魅力って何?

戦争マンガとなるとやっぱり

  • 戦闘
  • 戦闘
  • 戦闘
  • ちょっとだけ人間ドラマで休題
  • 戦闘

みたいな、常に戦ってんなこいつら。と言った状態になりやすいんですが、この「ペリリュー ─楽園のゲルニカ─」はちょっとだけ毛色の違うマンガです。

前段でも書きましたが田丸は絵を書くことが好き。
そんな特技を重宝がられて上官より「功績係」の任を受けます。

功績係とは、簡単に言うと戦死した兵士の最後の瞬間を家族に伝えるために、簡単に文章にまとめる係なわけですが、実態はなかなか大変です。

なんせ、大切な家族の最後の瞬間です。
1巻でいきなり田丸はその壁にぶち当るのですが「コケて石で頭を打って死んだ」とは書けないわけですね。

でも家族に「嘘を伝えることになる」と言う葛藤と闘わなくてはいけない。
これは最初は辛いですよ。

僕はブログを書いていますが、やはり嘘を文章に残すと言うのは辛いのでやりません。

なんと言うかアウトプットしてしまうと自分の中の思考が「それ」になってしまう感覚があると言うか。
本当は他のことだったのに、それが「本当」になってしまうわけですね。

ましてや田丸は人の死に様を題材にその嘘を創っていくわけです。

戦時下でもなければなかなか気が狂うようなことでしょう。
でもやらなければいけない。

そんな田丸の苦悩と吹っ切れが次々に描写されていて、1巻、2巻と次々と読んでしまうマンガです。

また、田丸と共に生き残った兵士も、最初の戦闘で死んでしまった兵士達も皆一様に戦闘マシーンではなく、あくまで人として描かれています。

やはりこの当時は徴兵で駆り出された若者達(20〜30歳くらい)がメインの兵士として戦ったこともあり、皆普通の奴なんですよね。

実際の戦闘が始まるまではきっと「自分が死ぬ」と言うことにもそんなに気付いていなかったでしょう。
当然覚悟もない。

そりゃあそうですよね。
仮に今手紙が着て、来週から紛争地域で兵士として活躍してください。

って言われても正直意味がわからないし実感なんてないでしょう。

当時は戦時下だったので、今よりはもう少しその覚悟や実感はあったかもしれませんが、それでもなかなか本当の意味での「覚悟」は戦場で生き延びてしまった人くらいにしかできなかったのではないでしょうか。

そんな普通の人が戦場にいる感じがよく描かれているのも「ペリリュー ─楽園のゲルニカ─」の魅力だと思います。

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ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ の画力ってどうなの?

画力はかなり上手いと言えます。

デフォルメされて可愛いキャラになっていたりするので、一瞬ほんわか系のマンガかな?と勘違いしてしまうのですが、実際に読んでみると。。。

手足が千切れている描写や頭や体に穴が空いている描写など、なかなかグロい描写もあります。
可愛いキャラクターとのギャップがあるので、かえって印象に残りますね。

背景などの細かい部分も、丁寧な箇所は丁寧に、キャラの寄りのシーンでは背景は抜くなどされておりとても読みやすい画面構成となっています。

また、2ヶ月間洞窟の中にコンクリートで閉じ込められた兵士たちの救出シーンなどでは、もはや人間ではなくなってしまったような描写で中の兵士たちが描かれていて、きっと壮絶な状態何だろうと簡単に想像させるなど、上手い描写が随所に見られるマンガです。

ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ のまとめ

可愛らしい絵でありながらも戦争の怖さを表現しているすごいマンガだと思います。

  • グロいから
  • 気持ち悪いから

と言った感覚だけで見ないのではなく、こう言うことがほんの80年前に実際にあったんだなーと思いながら読むと、不思議と明日も頑張ろう!と言う気持ちになれます笑

いやあ平和な世の中に生まれるって、本当に幸せなことですよね。

ペリリュー ─楽園のゲルニカ─」は何なら子供にも見て欲しいマンガ。

図書館で児童図書とかにならないのかなー。
はだしのゲンが大丈夫だったんだから、これもあっていいと思うんだけどな。

著:武田一義, 著:平塚柾緒(太平洋戦争研究会)
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この記事を書いた人

都内で働く40代。
主にマーケティングでご飯を食べながらブログを書いています。

生まれは1984年の2月で現時点で40歳を迎えた。
デザイナー→デザイナー兼エンジニア→ディレクター→マーケターとずっとIT界隈で飯を食ってます。

このブログでは「普段行っている運動や筋トレの記録」「購入した物や使ってみたサービス類のレビュー」「悩んでいること・検討していること」を書いています。

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